アルク

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日産自動車株式会社
(2007/8/23 Uploaded)



 

会社設立

1933

上場/非上場

上場(東証1部)

上場年

1951

代表者

カルロス・ゴーン

従業員数(単独)

32,800

従業員数(連結)

165,493

売上比率

自動車事業 (94), 販売金融事業(6)、海外比率:75%

平均年齢

41.2

平均年収

729万円

系列

日産グループ/独立系

以上、一部はYahoo! ファイナンスより引用。

インタビュー協力者

現役/元社員

現役社員

新卒/中途

新卒

職種

技術系

年数

入社5年未満



就職

(新卒就職情報)
・新入社員は600名程度。
・部門別採用。新卒の採用は自由応募と技術系の学校推薦の二種類(もちろん技術系の自由応募可能)。
・面接官が配属後そのまま上司になることが多い。

(研修)
・基本最初の1年間は研修、というスタンス。
・入社後1-2ヶ月は厚木のNTC(日産テクニカルセンター)で一般的な新人研修を実施
・その後、1-2ヶ月の工場実習。それぞれの配属予定部門に分かれて、実際の車の一部の製造の手伝いをする。製品ができるまでの一連の流れを学ぶことに重点が置かれている。
・工場実習後は、「改善事例実習」が半年間。「改善事例実習」とは、工場における問題点の発見と改善提案の作成が趣旨。研修の最後に発表会があり、部長クラスの前で発表、するというもの。半年間に渡り、現状把握→分析→効果があるかどうか調査→改善効果の高いものに絞る→効果測定→進捗確認報告会(デザインレビュー)数回→最終発表という流れを回す。
・これらの研修が終わると、晴れて「2年生」となり、各部門に正式に配属される。技術系の配属先は、栃木、追浜、横浜、九州、いわきといった各工場や、厚木のNTCなど。


組織

(技術系の組織)
・各工場には、大卒・大学院卒で日産に入社した人が「技術員」として配属される(高卒の技術員はほとんどいない)。ちなみに実際自動車の組み立てや部品の製作に当たる工場労働者(現場)は、技術員には入らない。工場において技術員は、車種ごとに担当が分かれている。
NTCは各工場に技術やサービスを提供するという位置づけ。各工場の独立性は高く、NTCの意向に対して実効性がないと判断されると受け入れらないこともしばしば。
・技術系は大きく2つに分かれる。一つは研究開発(R&D)であり、もう一つは生産技術。後者は自動車の部品作成や塗装、組み立て、製造後の運搬までの生産作業全般を含む。

(グループ会社との連携)
・日産系列、また旧日産系列との仕事は多い。日産社内で内製していた部品を、子会社に製造委託するといったことも多いため、特定分野に関しては子会社や系列企業のほうが知見やノウハウを持っていることも多々ある。よって、子会社の人が日産に常駐したり、日産の人が子会社に出向したりということも日常茶飯事。

(役職/昇進)
・担当者→総括→課長(=主担)→主管→部長→役員、という順で昇進パスがある。このうち年次で昇進するのは担当者→総括のみ(7-8年目程度)。ただ総括になっても名刺上の肩書きは変化しない。ちなみに組織の職制上の最小単位は課で、少ない課で15人程度、多い課で100人程度。課の中はいくつかのグループに分かれている。
・議事録や名札などで、個々人を区別するために名前の後ろに「-3」(ハイフン3)といった記号がつけられる。例えば、「-3」が課長、主担、「-S」が主管、「-2」が次長、「-1」が部長といった具合である。また、技術のエキスパートに対しては「エクスパートリーダ」という役所があり、上記と同様に「-EL」と付けられる(主管相当の役職)。
・無難に行けば課長クラスまでは順当に昇進できる(40歳程度)。部署を移動せずに、最初に配属された組織で「ストレートに」出世していくのが順当な出世ルートとされる。配属された部でストレートに出世できない人が、別な部の課長として昇進するケースもよくある。
・部長以上への昇進はかなり数が絞られる。よって40歳前後から子会社への転籍が始まる。ちなみに部長以上は40歳台後半より上が一般的。


   

カルチャー

(離職率)
・離職率自体は低いが、精神的に病んで休職する人もそこそこいる(数人は思いつく)。

(新卒/中途)
・自動車業界からの転職が多い。特に自動車会社のサプライヤーからの転職が多い。自分でリーダーシップを取って車作りをしたいにとっては魅力的な環境と写っている。
・新卒と中途の人員比率は技術系で、新卒70~80:中途20~30程度。
・「このようにしたい」という提案を、説得力を持ってできれば、基本やれる環境であること、また1人がリーダーシップを取れば組織が動く。
・転職者は即戦力、であるという認識があるため、転職してきた人向けの教育は足りていない。また教えてもらいにくい、聞きにくい風土がある。また、業務が縦割りのため、自分と同じ担当業務をしているのは、自分しかいない、ということが普通。担当がかぶることがない=聞く相手がそもそもいない、とも言われる。

(部署移動)
・社内のオープンエントリーシステムを利用することで、上司に知られずに、自分がやりたい仕事がある部署に移動することが可能。若手は特にこのシステムを利用して動く人はかなりいる。中高年は逆に、一つの部署で出世していくのが良い出世コースという「古い価値観」を持っている人が多く、利用は少ない。

(クロスファンクション)
・世界中の日産を含めたグローバルな取り組み。縦割りの組織であるが、横の連携も図っていこうという取り組み。例えばデザイン部門、営業部門、製造部門が共同で課題解決に当たるといったもの。国内だけでなく、他の国の日産のチームとの連携もよくある。
・課長レベル以上ではよくクロスファンクション関連の会議があるが、担当者はそれほど多くない。

(ゴーンさん)
・権限委譲を進めているが、意見が衰えていない。ただゴーンさんの下の人たちも育ってきているようである。ゴーンさんの一存で役員クラスが子会社に出向させられるという話を聞いたことがある。
・若い人、下の人はゴーンさんの影響が多く、信頼されている。現在の「日産180」の目標達成など節目に全社員にメールが出る。またゴーンさんの写真入りクオカード(500円)が配られたこともある。
・自分が実際に会った(見かけた)のは2度。一度は入社式で、もう1回は視察の際。ゴーンさんが来るときは部門は大騒ぎになる。「上に対して弱い」というカルチャーが残っており、いつもより気をつけて行動するよう指示がでる

(出社/退社)
Flexなので決まっていないが、9:00出社、20時退社くらいが一般的。出社・退社時間の管理はパソコンのログイン、ログアウトの時間(自動で記録される)。また20時には退社しろ、というアナウンスがされているため、それまでに仕事を片付ける、もしくは切り上げる。
・日産自動車と日産労働組合が36協定(サブロク協定)というものを結んでおり、1年間の残業の上限が360時間と定められているため、これ以上の残業は原則できない(ただパソコンを消して残っている人は若干いる)。また3ヶ月で120時間を越える残業をした人は診断を受けねばならない。

IT環境)
・課長以上は自宅から会社のネットワークに入ることが可能。
・ノートパソコンが基本。PCはよく持ち運ぶ(社内は無線LAN完備)。
・メールは基本制限はないが、上司が部下のメールのやり取りを見ることが可能。ちなみにメールには、「安倍殿」「小泉殿」というように殿をつけるのが一般的。
・インターネットは申請すれば誰でも利用できる。

(人間関係)
・歴史的に、課の中の同じグループ以外とは、あまり仲が良くない。課、もしくはグループを守らなければいけない(=自分のシマを守る)という意識が非常に強い。課やグループ同士で「揚げ足を取ってつぶしあい」が起こることもある。
・工場の技術員は週に3-4回飲みに行く人もいるが、逆にNTCでは飲みに行くことは少ない。
・会社の部活動や仲間とスポーツをするなど、課外活動もよく行われている。


福利厚生/報酬/評価

(給与/評価/コミットメント)
・年に1回PCC面談という、昨年度の評価と、新年度のコミットメント決める面談がある。ちなみにコミットメント=必達目標で、ターゲット=必達目標を上回る目標、と区別されている。
・技術系であれば、(1)各自設定した開発課題について、(2)パフォーマンスと呼ばれる一般的な能力開発指標(リーダーシップ、技術知識、伝達力、情報感度力、など)について、コミットメント、ターゲットへの達成度合いが評価の対象となる。評価によりボーナスが年棒の何%支給されるか決まる。
・新年度のコミットメント/ターゲット設定は、各課題についてどの程度の力をかけるかを「%」で記載する。
・ちなみに年俸はバンドと呼ばれる、職位に応じた年俸支給体系に拠って金額が決定されている。担当者はPXクラス、上に上がるとPG1, PG2など呼称が変わっていく。
・コミットメント/ターゲットの設定や、年俸やボーナスの支給について上司と意見が食い違った場合は話し合いの場が別途持たれる。
・個人的には、通常の定期昇給のほうがよい。理由は、この給与体系は経験の差が給与の決定要因となりがちであるため、若い人にとっては不利な支給形態であるため。また若い人は年俸も低いため、ターゲットを達成してもさほど給料が上がらない。逆に上の人には有利に働いている。

(福利厚生)
・自動車で通勤する人はガソリン代が支給される(日産車以外で通勤してもガソリン代は支給される)。
・日産車を買うときに、メーカーのオプションを含めた車両価格が10-15%程度割引になる。
・日産グループの保養所が利用できる。
・正式な福利厚生ではないが、実験用に購入した他社の車両に、予約をしておけば業務中に乗ることができる、というシステムがある。通常は乗る機会のないフェラーリやマセラッティ、また高級車などは人気が高く、車好きが多い技術系社員の好評を博している。

(給与)
秘密


 

結論

Good
・自分の希望が最終的に通る風土がある(やります、といえばやらせてもらえる環境)。上司が、自分の部下が何をやりたいかを気にする風土がある。
・(工場やNTC勤務であれば)自然の中に働く環境、敷地があるため、通勤にはあまりストレスを感じない(勤務地によっては車で通勤する人が多く渋滞になることもあるが)。
・英語などの研修プログラムが充実している(e-learning, 研修など)。また研修の受講について上司が前向きである。

Bad
・きちんと検証してないように思われる理想論的な高い目標を掲げてしまう。よって技術部門が尋常でない苦労を強いられる。例えばある1年に新車の投入時期を集中させる、など。
・また、トヨタやホンダと比べて、会社としてのポリシー(例:環境に対する取り組みなど)が足りないように思う。
・デザイン部門の権限が強いため、技術部門が最後に苦労することが多い。
・役員クラスが変わると、方向性が180度変わってしまうことがある。開発がストップになったり、Goサインが出たり、といった事が起こる。
・些細なことだが、知っている人以外に挨拶をするという風土がない。会社は食堂のテレビモニタで「挨拶をしましょう」とアナウンスを出しているが、浸透していない。

(働く環境としてのこの会社に点数をつけると)
65

(日産自動車に新卒/中途での入社を考えている人に一言)
・日産を好きになれる人であればOK。日産がもともと嫌いな人は入らないほうがよい。
・粘り強くやっていく姿勢のある人には勧められる会社。