中小企業金融公庫
(2007/9/3 Uploaded)
|
会社設立
|
1953年
|
|
上場/非上場
|
非上場
|
|
上場年
|
-
|
|
代表者
|
安居 祥策
|
|
従業員数(単独)
|
2,074名
|
|
従業員数(連結)
|
-
|
|
売上比率
|
-
|
|
平均年齢
|
-
|
|
平均年収
|
-
|
|
系列
|
経済産業省所管の特殊法人
|
以上、一部を中小企業金融公庫のホームページより引用。
インタビュー協力者
|
現役/元社員
|
元社員
|
|
新卒/中途
|
新卒
|
|
職種
|
営業系
|
|
年数
|
3年以上勤務した後退社。退社後3年未満
|
|
就職~入社~研修
|
|
(この会社を選んだ理由)
・中小企業向けの融資の仕事がやりたくて当初は銀行を回っていた(そもそもこの会社の存在を知らなかった)が、中小企業の融資を専門にやっており銀行にいくよりも専門性が磨けると考えたため。
(新卒就職情報)
・リクルーター採用で入社。リクナビでエントリーした後に向こうからコンタクトがある(大学の先輩に当たる公庫職員より連絡があった)
・5度の面談、ならび面接。下記プロセスが1ヶ月弱で進んだ(かなりのトントン拍子)。
一人目~三人目:喫茶店で食事をしながら面談(リクルーター)
四人目:人事担当者と本店で面接
五人目:人事部長と本店で面接、その場で内定
・内定が出た後にSPIを受験、また内定式前に内定者が一度集まって懇親会を実施。
・10月の内定式後、12月に簿記の通信教育の課題が送付される。
・入社目の1月に配属通知あり。希望は事前に出すが、ほとんど通らない。
(入社~研修)
・入社式の前日に巣鴨にある研修所に入り、入社式後から三週間の研修が実施される。
①
ビジネスマナー
②
金融基礎トレーニング
・研修の末日の金曜日に荷物をまとめ、そのまま配属地に向かう。寮に向かう前に配属先の支店に立ち寄り、そこでいきなり仕事を開始~歓迎会出席。歓迎会が終わってから初めて自分がこれから住むことになる寮に行く、というのが一般的な流れ。
・他、1年目には、上記研修以外に、箱根の研修所で10日程度、また巣鴨の研修所でも再度5日程度の泊り込みのトレーニングがある。
・配属後は、基本OJTとなり、指導係である上司のもと業務を開始する。
・決算書整理(顧客からもらった決算書を、公庫基準に直してシステム登録する)
・営業同行(先輩の営業活動についていき、現場を見て学ぶ)
・担保査定(担保となる物件の評価、地価などの資料収集、他の金融機関から情報収集など)
|
|
業務内容
|
|
(業務)
・配属される支店にもよるが、担当顧客を何十社か任され、その企業に対しての融資目標が課せられる。新しい融資先を探して融資する、また既存顧客に再度融資をするなどして、目標金額達成を目指す。
・仕事の流れは下記のとおり。
1:営業活動
2:顧客に貸付可能かどうか調査
3:稟議書類作成
4:決裁
5:顧客と融資契約
6:貸し出し
・達成ノルマはそれほど易しい金額ではない。ただノルマ達成は当然、という雰囲気が庫内にはあり、達成しないと肩身が狭い。達成状況については、毎日確認されるため、プレッシャー、ストレスが非常に大きい。ただ、ノルマを達成してもしなくても、給料に変化はないが、将来の出世に影響する、というのが共通認識。
(営業活動)
・法律により公庫の融資先には制限が課せられており、中小企業のみが融資対象となっている。
-
製造業であれば、資本金3億円、従業員300人未満
-
卸業であれば、資本金1億円、従業員100人未満
-
小売業であれば、資本金5,000万円、従業員50人未満
-
サービス業であれば、資本金5,000万円、従業員100人未満、など
・「お金を借りてください」といった直接的な話はしない。顧客と色々と話をする中で、顧客から何らかの業務課題が出てきた際に、公庫がどう資金的にサポートし解決できるかを提案する(例:経営革新法といった法律に従って給付が受けられる補助金の紹介、特別制度融資の紹介など)。また、経営情報部という部署が顧客向けの情報提供ツール(顧客との会話のネタ)を作っているのでそれを利用して会話をする。
・お金をもっていって融資をするだけではだめで、庫内では「資金と情報」の両方を持っていけとよく言われている
・かつては金利が銀行や信用金庫より低かったので融資に際して競争力があったが、現在は金利が上がっているため、競争力はかつてほどはない。しかしながら中小企業にとって、公庫のブランドは非常に強い。
・ノルマは個人ごとに課せられる(7~10億円程度)が、営業活動は班(数人の職員のグループ)単位で実施される。なお支店ごとのノルマを達成しないと、支店長は出世できないため、上の人たちほどノルマ達成に必死になる。
|
|
組織/昇進/評価/異動
|
|
(組織)
・本店、母店、通常の支店という三階層になっている。全国に10程度ある母店が、複数の支店を統括している。母店では、営業活動だけでなく、支店からあがってくる融資案件が適切かどうかを審査する部門などが別におかれている。
・人員比率的には、本部が2~3割で、残りが母店と支店。最初から本部に配属される人はほとんどいない
(昇進)
・終身雇用、横並びでの昇進が基本。副調査役までは基本横並びで昇進可能。
3年目まで:肩書きなし
4年目:副主任
7年目:主任
10年目:副調査役
・調査役への昇進の辺りより、昇進できる時期に差が出てくる(ただほとんどの人は昇進可能)。副長以上には昇進できない人も多数でてくる。なお副長以上は管理職という扱いとなる。
調査役(全職員の90%程度が昇進可能)
副長(全職員の50%程度が昇進可能)
次長(全職員の10~20%程度が昇進可能)
支店長(全職員)の10~20%程度が昇進可能)
・次長クラスまでは、人格的にひどい人でも数字さえ達成すれば昇進可能だが、支店長以上は人格的な評価も含まれてくるらしい
・ちなみに公庫のトップである総裁と副総裁は、かつては総裁は経済産業省から、副総裁は財務省からそれぞれ天下りしてきていた(総裁が財務省、副総裁が経済産業省というケースもあり。現在は民間出身者を起用)。生え抜きは総裁にはなれない
・副総裁の下には理事が5~6名おり、生え抜きはここまでは出世可能
・一般的な出世コースは下記の通り。地方にいた期間が短い人はエリート
入庫>本店営業部配属>地方に異動>官庁などに出向>東京の営業部門>人事部
・また、出世につながる力のある部署は、審査部、業務部、人事部、経理部など。逆に力のない部署は、情報システム部、経営情報部などがある。
・定年まで公庫に残る人のほうが多いが、子会社に出向、転籍となる人もいる。年次は高いが出世できなかった人には、業務調査役などの例外的な肩書きが用意されることもある
(評価)
・年に2度、半期ごとに上司との面談があり、評価が下される。
・評価はコミットメント(営業成績も含む)に基づきなされ、コミットメントそれぞれの項目ごとに4段階で評価がされて後に、最終的にはS、A、B、Cといった総合評価が下される(S, A, B, Cがそれぞれどの程度の割合となっているかは不明)。個人的に評価に不満はなかった。
・上司や同僚への評価といった、いわゆる360度評価制度はなかった。上からの評価のみ。
(異動)
・異動は年に2回、異動の当月に内示が出る。各人の異動のサイクルは原則3年ごと。半期ごとの上司との面談時に希望を聞かれるが、まず通らない。
・庫内公募やFA制度などはなく、ほとんどが定期異動のみ。
・庫内の異動だけでなく、官庁や外郭団体への出向なども可能だが、人数は少ない。
|
|
カルチャー
|
|
(カルチャー)
・全てにおいてきちんとしている。何事にもマニュアルが非常に整備されている。
・書類仕事が多いので、書類の体裁など上司の好みを押さえておくと仕事が進めやすい
・本部の力が強く、本部がやれといったことをそのままやることが当たり前
・また、数字さえ達成すればよいという考えが支配的であり、部下の気持ちを汲み取らない上司が多かった
・先輩を呼ぶときは通常「さん」付けだが、班長(次長クラス)を呼ぶときには肩書きで呼ぶ
・女性は採用自体が少ない(全採用数の10%未満)。また女性にとっては働きにくい職場環境。顧客は高齢の中小企業の社長であることが多く、女性に対して偏見がある。また3年に一度転勤があるため、結婚していると大変。
(教育/トレーニング)
・資格取得が奨励されており、資格取得予備校の費用の一部を会社が負担してくれる。
(出社/退社)
・8:30~20:00程度。20時で退社するのは周囲と比較するとかなり早いほう(営業の場合、営業先から戻ってきてから社内処理をするので、退社は遅いのが普通)。人にもよるが、遅い人だと毎日終電という場合もある。
(新卒/中途)
・中途社員はほとんどいない
(学歴)
・国立は旧帝大、旧商科大学が多く、地方国立が若干
・私立は関東だと法政以上、関西だと関関同立以上
(離職率)
・入社年次により、離職率が低い年もあれば、そうでもない年もある。3年の離職率は10~30%程度ではないだろうか
|
|
福利厚生/報酬
|
|
(給与/福利厚生)
・年収: 400万円弱(入庫1年目)、金額的な不満はない
・全国へ3年おきに異動する可能性があるため、公庫の寮もしくは借り上げ社宅へ入居(家賃は一部自己負担、負担額は1~5万程度)
・残業手当は20時間まで
・この他、家族手当、都市手当といった手当てがある
・保養所などは、公庫所有の箱根のもの意外、厚生年金基金の保養所が利用可能
|
|
転職理由/結論・総合評価
|
|
(転職した理由)
・公庫の中ではできない、違うことがしたかったため、転職した。公庫の不満があるわけではない
(働く環境としてこの会社に点数をつけると)
・80点
(その理由/入庫希望者へ一言)
・他ではできない、公庫という立場を利用したよい経験をさせてもらった。融資案件の1件1件を深く精査し、上辺だけを見るのではなく中身をきちんと見て判断し、また企業審査の観点で、工場に実際に行きつぶさに見ることができたのは公庫ならでは。他の金融機関とは仕事の「深さ」が違うように思う
・ただ、組織が大きいため、自身が関われる範囲は非常に限られており、公庫全体を変えるような仕事は若いうちはできない
・書類作成など細かな事務作業が多い。そういうのに耐えられない人はオススメしない
|